球地で…―心を探して―

『なに…いまの…』(ボソ)

つぶやく私の額に冷たいものが当たった…

濡れタオル?

濡れタオルはカナトが当てたものだった

そして心配そうな顔して

「大丈夫?だいぶうなされてたぞ…」

っと 優しい声で聞いてきた

ずいぶん眠そうだ

……!!!!

もしかしてっ!!

『カナト!もしかして寝てないの!?』

「あぁっ」

私の予想は大当たり

すっごいしんどそうな顔して覇気なさげに答える…

『もしかして…アズでココ…カナトがこの大木にアズをかけて宿作ったとか…
そんなワケないっか』

ちょっと気になって聞いてみてしまった

だいぶアズがどんなものか解ってきだしたきがするから…

でもまさかねぇっ

って考えてカナトみたら

すっごいためらった表情で小さくうなずいた

…うそ…これまた大当たり…

『じゃぁどぅして言ってくれなかったの!?』

「心配させたくなかったんだ…」

えっ?じゃぁ私のため?

でも…

『でも 言われないほうが心配するっ!
外で寝るの危ないんだったら私もつかえるか解らないけどアズ…できたらつかったりして少しでも…
少しでも役に立てるかもしれないのにっ』

「でも お前 今日はイロ②ありすぎてそぉとぉつかれてるだろぉ~なっとか
ワケ解らないトコに引き込まれて嫌気さしてるだろうなっとか
混乱してるだろうなっとか…
普通かんがえるだろぉっ」

『…』

そのとき カナトの優しさを知った…

なんだか自分でも嘘の用…

今まで人の優しさをコレほどまで感じたことはなかった…

でもカナトはこんな会ったばっかりのやつ…

私の心配…してくれる…

ものすごい優しい人だと思った…
 
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