球地で…―心を探して―

②人 -笹-



『カナトーーー!!』


カナトを呼ぶ私の声もむなしく一向にカナトは来ない…




もぅ何回カナトの名前を叫んだだろう?

徐々に泉の真ん中に追いやられながら…

絶対カナトが助けてくれると…


私が泉の真ん中に追いやられる直前

『カナト!!』

カナトが来た!!

「笹ー」

カナトが私の名前を叫ぶ…

それだけで もぅすぐ助かるという安心感が芽生えた

だけど…

甘かった

次の瞬間には…

私の体はもぅ泉の真ん中にあった…

あの黒い鳥だった男がアズを唱えると…空から…


《ギャァ~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!》


何かの鳴き声…

見るとそれは 私めがけて凄いスピードで落ちてくるっ

逃げるまもなく私に…


「ささーーーっ!」


ドォーン

凄い光と電流が体を駆け巡るような酷い痛みが私に襲ったっ

『キャぁーーーーーーーっ!!』

体中が痛い…

なにコレ…

そのとき 私の中で声が…

《お前は 破壊神の体となるのだ。
だからお前の意思などいらぬ。この肉体だけでいい。》

私の体は…
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