球地で…―心を探して―
そう考えながらカナトをまじまじ見ていると オロチのしゃがれ声が聞こえた

《そぅだ…あの鳥になって女をココに連れて来るよう操ったのもお前だ…
俺様は もぅ何十年も前に茨の森のミュユラに呪われ破壊神にされ姿もオロチの姿にされた…
青いアズの持ち主…水龍姫に祈ってもらえれば元の姿に戻れると言い残してミュユラは去っていった…》

そぅ言われて本題を思い出した

どうしよう…

でもこのオロチさんホントは優しいのかも…

どっからそんな根拠もないことがわきあがってくるかしらないけどねぇ


でも…

『どぉしよぉか…カナトぉ』(ボソ)

小声でカナトに相談してみた

「あいつ…絶対俺たちをだますつもりだぜ」

『えぇーでも可哀想だよ…』

「そんなやつのほうが怪しいんだょ」

『そんなこといったって…』

どぉしてもオロチさんが可哀想…

だから カナトの言うことも無視してオロチさんに近づいていった

『オロチさん 私っ…やってしてあげます。それでオロチさんの呪いがとけるなら…』

《そぅか ありがとう…》

目をつぶって祈ってみた

少しずつ 私の力がオロチさんに流れ込んでいくのがわかった

でも…その後は…

覚えてない…

そのまま倒れてしまったのだ…
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