風になったアナタへ
1996年11月末 (リンとの別れまで残り約1年7ヶ月)
~パトリシアとの出会い~
食事を一緒にしようと約束した日の夕方、リンと彼女の育ての母であるパトリシアは、私のアパートまで車で迎えに来てくれた。
パトリシアは、金髪のベリーショートがよく似合う、すらっと背の高い知的そうな人だった。満面の笑みを浮かべて私を迎えてくれた。
「今日は、わざわざ招待していただいて、本当に感謝しています」
私は笑顔で言った。
「あなたのことは、リンから毎日のように聞いてるわ。上手に英語を話すのね。アメリカに来てどれくらいになるの?」
世の中には初めて会ったにも関わらず、不思議と初対面独特の壁を作らせない空気を持っている人間がいる。パトリシアは、そんな人間の一人だった。
パトリシアは、金髪のベリーショートがよく似合う、すらっと背の高い知的そうな人だった。満面の笑みを浮かべて私を迎えてくれた。
「今日は、わざわざ招待していただいて、本当に感謝しています」
私は笑顔で言った。
「あなたのことは、リンから毎日のように聞いてるわ。上手に英語を話すのね。アメリカに来てどれくらいになるの?」
世の中には初めて会ったにも関わらず、不思議と初対面独特の壁を作らせない空気を持っている人間がいる。パトリシアは、そんな人間の一人だった。