風になったアナタへ
「そっか。日本に帰っちゃうのか。ねえ、葉月のアパートにある家具とか電化製品とか日本に持って帰るの?」
「まさか! ガレージセールでもやって、全部売って帰る。そうそう、車も売らなきゃ……。あぁ、すっごい面倒」
私は大きく溜息をついた。
「じゃ、私が全部買ってあげる」
リンは真顔で私に言った。私は思わず吹き出し、それから言った。
「ありがと。でも大丈夫。車は最悪の場合、ディーラーに持って行けばいいし、ガレージセールで売れなかったものは、全部リンに無料であげちゃう」
いくら何でも、リンに全てを買ってもらうわけにはいかない。車も電化製品も家具も全て破格にするつもりではいたが、その合計は学生にとって決して安い金額ではない。
「私、本気で言ってるの。葉月のアパートごと私が引き継ぐ。葉月の部屋にあるものは素敵なものばかりだし、一人暮らししたいって思ってたから、いいチャンスなの。車も欲しいって思ってたし。ほら、そうすれば私達はお互いに引越しの手間が省けるわけだし、ね! 実は車のことは既にママにも了解を貰ってるの。1年早い卒業祝いで買ってくれるって言ってくれてるの。だから契約成立」
そう言って、リンは私に握手を求めた。
「まさか! ガレージセールでもやって、全部売って帰る。そうそう、車も売らなきゃ……。あぁ、すっごい面倒」
私は大きく溜息をついた。
「じゃ、私が全部買ってあげる」
リンは真顔で私に言った。私は思わず吹き出し、それから言った。
「ありがと。でも大丈夫。車は最悪の場合、ディーラーに持って行けばいいし、ガレージセールで売れなかったものは、全部リンに無料であげちゃう」
いくら何でも、リンに全てを買ってもらうわけにはいかない。車も電化製品も家具も全て破格にするつもりではいたが、その合計は学生にとって決して安い金額ではない。
「私、本気で言ってるの。葉月のアパートごと私が引き継ぐ。葉月の部屋にあるものは素敵なものばかりだし、一人暮らししたいって思ってたから、いいチャンスなの。車も欲しいって思ってたし。ほら、そうすれば私達はお互いに引越しの手間が省けるわけだし、ね! 実は車のことは既にママにも了解を貰ってるの。1年早い卒業祝いで買ってくれるって言ってくれてるの。だから契約成立」
そう言って、リンは私に握手を求めた。