風になったアナタへ
「私は信じてるよ。世の中に偶然は無いと思ってるもん。全部必然なのよ。こうして私がリンに出逢えたことも、今、こうして生と死の話をリンとしていることも、全て必然だと思っているの。前世で出会った人間とは、現世でもまた出逢うように出来ているって思ってる」

私はリンに出会えた必然に感謝する気持ちで言った。リンは興味深そうに、

「じゃ私たちは前世でも友達だったってこと?」

と私に尋ねた。

「うん。友達か姉妹か親子か分からないけど、きっと一緒の空間にいて、お互いに無くてはならない存在だったはず」

私が真面目にそう言うと、リンは照れ臭そうな顔で大きく何度も頷いた。
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