風になったアナタへ
最初から最後まで一気に書いた。感情が高ぶるかと思いながら書いたが逆だった。結局、私は授業を受ける気になれずに、そのまま自分のアパートに戻った。
空腹を感じた。私は食パンにハムとレタスを挟み、塩を振った。キッチンの椅子に座って、パンを齧りながら、カーテンが閉められたままの薄暗いリビングを眺めた。留守録のランプが点滅していることに気付き再生ボタンを押した。
「もしもし、葉月? 居るの? 毎週日曜日には電話をしてくるのに、先週は電話が無かったから少し心配してまーす。これを聞いたら電話ちょうだいね」
録音された日時を促すメッセージが流れた。日本にいる母からだった。留守録を消去しようとボタンに手を伸ばしかけた時、数秒の間に色々なことが頭をよぎり、はっとして全身に鳥肌が立った。
空腹を感じた。私は食パンにハムとレタスを挟み、塩を振った。キッチンの椅子に座って、パンを齧りながら、カーテンが閉められたままの薄暗いリビングを眺めた。留守録のランプが点滅していることに気付き再生ボタンを押した。
「もしもし、葉月? 居るの? 毎週日曜日には電話をしてくるのに、先週は電話が無かったから少し心配してまーす。これを聞いたら電話ちょうだいね」
録音された日時を促すメッセージが流れた。日本にいる母からだった。留守録を消去しようとボタンに手を伸ばしかけた時、数秒の間に色々なことが頭をよぎり、はっとして全身に鳥肌が立った。