風になったアナタへ
時間になると、牧師さんが壇上に現れ、その壇上の左後ろにはリンの家族が席に着いた。牧師さんが何を話していたのか私は全く覚えていない。賛美歌が何曲歌われたのかも記憶に無い。鮮明に覚えている事は、真っ赤なワンピースを着たパトリシアの気丈な姿と、そのパトリシアが参列者への挨拶代わりにマイクを通して話した、リンの思い出話だけだ。
「リンが我が家へ来た日、庭に置いたプールで遊んでいた息子二人を見て、リンは『自分も入りたいっ』という意思表示をしました。
もちろん、英語は話せない状態でしたから、身振り手振りでのコミュニケーションでした。
早速、リンを連れて水着を買いにデパートへ出かけ、私が選んだ水着を試着させてみたんです。
少し大きすぎたので、取りかえようと思い、脱がせようとすると、首を横に振って嫌がるんです。
仕方なく、その上から別の水着を着せました。
それは少し窮屈そうだったので、また脱がせようとしました。
すると、また首を大きく横に振り、今度は泣き始めました。
「リンが我が家へ来た日、庭に置いたプールで遊んでいた息子二人を見て、リンは『自分も入りたいっ』という意思表示をしました。
もちろん、英語は話せない状態でしたから、身振り手振りでのコミュニケーションでした。
早速、リンを連れて水着を買いにデパートへ出かけ、私が選んだ水着を試着させてみたんです。
少し大きすぎたので、取りかえようと思い、脱がせようとすると、首を横に振って嫌がるんです。
仕方なく、その上から別の水着を着せました。
それは少し窮屈そうだったので、また脱がせようとしました。
すると、また首を大きく横に振り、今度は泣き始めました。