先生
まぁあたしの予想だと、発見して見させたのは皇の方だと思うんだけどね。
「泣き言は許さーんッ!」
あたしが発した言葉に
「それなんか言葉の使い方間違ってるって!!」
「沙妃、国語弱いから……」
ってツッコミを入れられる。
だって苦手なものは苦手なんだもん!
しょうがないじゃないっ!
あたしだって好きで苦手になったんじゃないっつの!
どうせならてっちゃんの担当教科が得意になりたかったわ!
「姫! 余計なこと言わないっ!!」
「はぅ~
ごめんなさいぃ~」
「池田!」
姫と皇を追って走ってると、
あたしの苗字を呼ぶ声が廊下に響く。
振り向かなくてもわかる声の相手なんて相当いないよね?
「てっちゃん! どーしたの?」
あたしのテンションはいやがおうにも上がる。