先生

「質問①ー

姫のことどう思いますか?」




抑揚の無い声であたしが聞くと、

てっちゃんが面食らったような顔をする。


そんな顔も一瞬でフッと優しい顔に変わる。


あぁ、あたしてっちゃんのこういう顔好きだ。


ちょっとバカにしたように笑ってるように見えるけど、

そんな表情がとてつもなく愛しい――…




「可愛い生徒」


「質問②姫が好きじゃないんですか?」


「好きだよ?」


「質問③それの好きは恋愛ですか?」


「違う。 生徒として」




てっちゃんの答えは淡々としてる。


でもそれは怒ってるとか冷たいとかじゃなくて。


あたしの質問にちゃんと答えてる。


そんな感じ。




「質問④なんで最近姫に言い寄ってるんですか?」


「言い寄ってる? ふはっ(笑)

そう感じたのか~」




あ、バカにしたような感じになった。


この野郎…





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