先生
☆約束☆
何でか泣きそうになっているあたしを他所に、
やっぱり何か考えているてっちゃん。
あたしはそのボヤけてる姿をただずっと見つめてる。
どれくらい時間たったんだろう?
もしかしたら1分も経ってないかもしれない。
でもこの沈黙がとてつもなく長く感じる。
てっちゃんに好きか嫌いか聞くなんてダメだったかな?
てっちゃん困ってるよね……
目線を下に落として今にも涙がこぼれそうになったとき、
腕を引っ張られて抱き寄せられ、
てっちゃんの腕の中に収まる。
てっちゃんの腕の中は、
女のコの香りのような少し甘めの匂いとタバコの匂いがする。
って!!
なんであたしこんな状況になってんの!?
「て、てっちゃん……?」
「お前さー…
あと1年オレを好きだってこと隠せる?」
「……え?」
それってあたしが高校卒業するまで?