掻き鳴らせ、焦燥。〜春風に舞う〜
両目をギュッと瞑って、自分を抱きしめるように身悶えるナオヤさん。
かと思うと、両手を高く上に上げて
「『LONDON CALLING』が唄いた〜〜〜い!! 弾きた〜〜〜い!!」
いまいち状況が把握出来なくて、もう一度アキトさんを見る。
「出来る?」
「はい、出来ますけど……」
「じゃー、キマリ!! 唄うっ唄うっ! オレ唄うっ! 大好きっ! ストラマー、サイッコー!!」
ああ、なるほど……ハズレじゃなかったんだ……よかった。