あなたが一番欲しかった言葉
「テレビ?ああ、見たっけかなぁ?」
聞かれるんじゃないかと思っていた。
「ええっ!ミュージックタウン見てなかったの!」
真梨子が夕べ出演した、生放送の音楽番組だ。
「あ、いや、見てなかったな」
とっさの嘘。
動揺を悟られぬよう、関心の無いふりをして、天ぷらそばをすすった。
「この前、ジムの帰りに話したじゃん。カシトイってバンドのこと。
出たんだよ、彼らが!『ソウルメイト』を歌ったんだよ!」
「・・・カシトイか。祐介が今一押しのバンドだっけ?」
「そうそう!いやぁ、やっぱりいい曲だよ。ボーカルのあの子、可愛いしさ。
すっごく若く見えるんだけど、もう30超えてるんだって。遅咲きのバンドなんだね」
祐介は割り箸を宙で回しながら、熱く語る。
聞かれるんじゃないかと思っていた。
「ええっ!ミュージックタウン見てなかったの!」
真梨子が夕べ出演した、生放送の音楽番組だ。
「あ、いや、見てなかったな」
とっさの嘘。
動揺を悟られぬよう、関心の無いふりをして、天ぷらそばをすすった。
「この前、ジムの帰りに話したじゃん。カシトイってバンドのこと。
出たんだよ、彼らが!『ソウルメイト』を歌ったんだよ!」
「・・・カシトイか。祐介が今一押しのバンドだっけ?」
「そうそう!いやぁ、やっぱりいい曲だよ。ボーカルのあの子、可愛いしさ。
すっごく若く見えるんだけど、もう30超えてるんだって。遅咲きのバンドなんだね」
祐介は割り箸を宙で回しながら、熱く語る。