あなたが一番欲しかった言葉
「あたし、そんな風にして閃いたメロディを忘れたくなくて、いつも録音用のMDを持ち歩いて、ちょっとした時間に吹き込んでいるの」
花柄の刺繍が可愛い紺色のバッグから、真梨子はMDを取り出した。
「この小さな四角い銀色の箱は、もう一人のあたし・・・。
家に帰って、ピアノで音階を探して、譜面を作っていくのが一番好きな時間。
不思議よね。楽しい時には楽しい曲ができて、悲しい時にはどうやったって暗いメロディしか浮かばないの。
もっと好きなのが、この出来上がった曲に詩を付ける時」
音楽音痴の僕ににも、なんとなく分かるような気がした。
花柄の刺繍が可愛い紺色のバッグから、真梨子はMDを取り出した。
「この小さな四角い銀色の箱は、もう一人のあたし・・・。
家に帰って、ピアノで音階を探して、譜面を作っていくのが一番好きな時間。
不思議よね。楽しい時には楽しい曲ができて、悲しい時にはどうやったって暗いメロディしか浮かばないの。
もっと好きなのが、この出来上がった曲に詩を付ける時」
音楽音痴の僕ににも、なんとなく分かるような気がした。