あなたが一番欲しかった言葉
「あら、あなたもお初ね」

女性にはまるで関心無いようで、真梨子に対しては、やけにつっけんどんだ。

「メスラインは、ここにいるエミさんに決まっているじゃない。
狙った獲物は逃がさずにガブリ!イサムちゃん、ご愁傷様ね」

「ちょっとママ、変なこと言わないでよ。みんな信じるじゃない!」

エミさんは顔を真っ赤にさせて本気で怒っていた。

エミさんとイサムはこの店に数回来ている。
しかも2人きりで。

ようやく真梨子も状況を理解したらしく、「どういうこと?」と疑問を投げかけるような視線を僕に向ける。
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