あなたが一番欲しかった言葉
手を伸ばし、テーブルの上の真梨子の手の甲を包み込んだ。

真梨子は、その僕の手の上に、右手を重ねる。

温かい。なんて温かいんだろう。

僕らが重ねた手の温もりに、魂の繋がりを感じた。
満たされた気持ちで、真梨子と見つめあう。

言葉はもう何もいらなかった。
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