あなたが一番欲しかった言葉
「常に前向きで明るいし、誰でも分け隔てなく付き合えるし、一番の尊敬できる部分は人の悪口を言わないことだ。それって、なかなかできることじゃないよ。
あいつと一緒にいるとさ、自分の欠けている部分が分かって、いつも自分のここを変えよう、治さなきゃって気持ちにさせられる」

「ヨシ君、もっと自分に自信を持って。
イサム君もきっと同じこと思ってるはずよ。自分に無いものをヨシ君は持っているって。だから親友になれたんじゃないの。
無理に自分を変える必要は無いよ。ヨシ君はそのままで十分魅力があるし、そんなヨシ君が・・・」

一瞬間を置いてから、真梨子は小声でささやいた

「そんなヨシ君だから、好きになったの」

愛おしさが込み上げ、言葉に詰まる。
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