ヒミツの悪魔くん
「おぉ、部屋は広いな」
別荘に着いて部屋に荷物をと俺達男子組は部屋に向かった。
部屋に着くなり、裕大が部屋を見渡す。
「……」
「?…どうしたんだ裕大」
俺の声に、少し悲しそうな表情の裕大が俺を見ていった。
「んー…なんだか俺ってお前の事あんまり知らないんだなぁって思ってさ」
その言葉に、ドキリとした。
「…そういえば、長ーいこと友達やってるけど家の事とか聞いたことなかったしな」
「そー…だったな」
「まぁ、長いっていっても3年だしな」
「……」
…言葉が詰まる。
俺はいつだって逃げてばかりだったと気づいた。