ヒミツの悪魔くん


「ばっかだなぁ、星は」




裕大は呆れたように大きなため息をついた。





「裕大…俺…」

「最初からさ、お前はいつだって人と付き合うのが苦手だったよな。でも俺はそれでもお前と友達になって後悔なんかしてないぜ」

「……」

「きっと、お前がすっげーいい奴って分かってるからだろうな」





ずっと逃げてばかりの俺を、友達だと思ってくれている…。





「なんでもいい、些細なことでもつらい事でも、話しにくい事なら話すことなんかない。けどな、なんの話であれ俺はお前から逃げたりしねぇから。俺だけじゃないあさちゃんとかもそう思っていると思うよ」





あんまり感動のドラマや、映画を見ても泣いた事のない俺でも泣きそうになった。





どんな愛の言葉よりも胸に染みた気がした。










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