ヒミツの悪魔くん
「あさの事が気になるから」
「!!」
…これも、どうせからかってるんでしょ?
照れてるあたしを見て、からかう気なんでしょ?
そんな事わかってるのに、
星の言葉に
笑顔に
あたしの心臓が、ドクンとはねたー…。
「う…嘘ばっかり」
「ほんとだよ!マジ本気!!」
「もういいって」
今は、優しくされたくないから。
好きな人に振られて傷ついた心に優しい言葉なんか掛けられたら、星の事好きになっちゃうかもしんないもん。
「あれ?そういえば、あたし合コンの自己紹介で名前しか言ってないよ?」
いきなり投げかけられた質問にびっくりしながらも、星は何かをポケットから取り出して言った。
「これ♪あさがホテルで落としてったの」
「あ…学生書…」
「これはシンデレラが俺にくれたガラスの靴だな」
「意味わかんないし」
不思議だ…。
初めの頃より、星の事知ったせいかな?
あの日のこと、思ってたより悪くなかったかもって思い始めてる…。