ヒミツの悪魔くん
ごめんな、明日歌。
心の中で小さく明日歌に問いかけながら俺は懐中電灯とケータイを手に取ると、急いで林へと向かった。
部屋に残された明日歌に奏がそっと近づく。
「良かったのか、これで」
「…えぇ、いいの。星はあささんの事を見てるんだもの」
「明日歌…」
見送る明日歌の頬には、涙が伝っていた。
バカだな、お前も
俺もー…。
「はぁはぁ、どこにいるんだよ」
肝試しの道を探してもあさの姿はどこにも見当たらなかった。