ヒミツの悪魔くん
第六章-トラワレの姫-
気がつくと、見知らぬ場所にいた。
暗くて前が見えない。
静かに風の音だけが響いていた。
怖い。
今更ながら自分の浅はかさに嫌気がさした。
でもそんなに落ちては無いはず。
見上げると深くはないが崖らしき場所の下にいた。
あたし、滑って落ちたのか。
でも、これなら何とか登れそう。
あたしはゆっくり立ち上がろうとした。
その時…
「いっ…」
左足首に激痛が走った。
うそ…捻挫?