ヒミツの悪魔くん
何を言うわけでもなく、美緒は静かに聞いていた。
星の答えはやっぱり分からなくて、その答え次第では泣いてしまうかもしれない。
けれど美緒が居てくれるから、泣いちゃっても手を引いてくれるから。
「美緒、大好き」
やっぱり、美緒の優しさに甘えちゃうんだろうな。
でもそのお陰で、星の言葉を待っていられる。
あたしの背中を押してくれるのはいつだって美緒なのかもしれない。
放課後、いつものように美緒があたしを迎えに来た。
「あーさ、帰ろ」
「うん、すぐ準備する」
パタパタと帰り支度をして、あたし達は教室を後にした。