ヒミツの悪魔くん
「あさはほんと、男前だね」
「それ、褒めてんの?」
「さぁ♪」
「もう!!」
あたしには美緒が居るように、星にも裕大くんやあたしが居るんだよって。
星が苦しんで1人で抱え込まないように。
いつだって星の手を引ける存在でありたい。
だから多くの事は望まない。
あたしもそう覚悟を決めた。
「あ、ねぇ美緒。公園の近くに新しく出来たアイス屋さん行かない?」
あたしの言葉に、美緒の目がキラキラ光る。
「なにそれ、行かなきゃ損だわ」
「でしょ」
美緒が元気よく走りだそうとした瞬間…
キィィィィーーーーッ!!!
「美緒!!」
黒い車があたし達の前にとまった。