ヒミツの悪魔くん
「星君を知ってるの?なんで!!」
その一言を言い放つと、貴斗は美緒の声になど耳を傾ける様子もなく車へと乗り込んだ。
「ちょっと!!」
美緒の声と同時に車が発車した。
あまりにも突然のことで混乱で座り込む美緒にエンジン音が静かに響いた。
「あ…さが…」
“篠原 星に伝えて。あさちゃんは君の所為で連れ去られたと”
ハッと、さっきの言葉を思い出す。
「そうよ、こうしちゃいられない。星君に伝えないと!!」
美緒は急いで裕大のケータイに連絡を入れた。
『…美緒、どした?』
「そこに、星君いる?」