ヒミツの悪魔くん
星…。
「あの人は星が家を出た後も星に出来た大切な人を色んな手を使って奪い続けた。まぁ、裕大君だけは離れていかなかったみたいだけど」
「そう…なんだ」
きっと、1人の孤独の世界に手を伸ばしてくれた裕大くんが居てくれたからこそ星は優しいままでいられたんだね。
「傷ついて星は荒れたよ。大切な人を作らないように、人と真剣に向き合わないで遊びで付き合い傷つけて…。裏では“悪魔”って呼ばれてたみたい。ー…そんな中、星の前に1人の女の子が現れた」
「え?」
「強くて真っ直ぐで、優しい女の子。星が大切で一番守りたい女の子」
スッと奏さんがあたしを真っ直ぐに見つめた。
「あさちゃん、君だよ」