ヒミツの悪魔くん



「明日歌嬢、どうしてここに」

「篠原社長から聞いたんですの。あささんがココに居ると」




明日香さんの強い眼差しが、あたしに突き刺さる。




「明日香さんごめんなさい、あたし星が好きです」

「!!……それは知って…」

「明日香さんには渡せない」




真っ直ぐな瞳で明日香さんを見た。



もう迷いなんてない。



明日香さんも大切だからこそ嘘はつきたくない。



明日香もあさを真っ直ぐ見つめ返した。





「…それが、あささんの答えですのね。ならー…」

「!!!」





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その頃、ファーストフード店にて。




「ちょっ…父さんって、星君確か…」

「家族…だけど家族じゃないよ」

「???」



星の言葉に、美緒は首を傾げた。




「血が…繋がってないんだ。俺と奏と父さんで俺だけが」

「そ……んな…事…」

「………話すよ全部」






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