ヒミツの悪魔くん

「でもまさか、星君が篠原財閥の子供とは」

「名字が一緒でも普通そうだとは思わないよな」

「うん」

「にしてもー…ほんとについてくんのか?」




星の質問に美緒はフンッとした顔で答えた。




「もちろんの助よ!!」

「なんか古」

「裕大はツッコミしかやる気出せないのかー」

「いや、めちゃくちゃやる気だから」




裕大のドヤ顔に思わず吹いてしまった。




ー…ほんとは1人だとまだ少し怖かった。




あの人に向き合えていなかったのだと実感した。




ゆっくりと星は2人の顔を見つめた。




「ありがとう」




小さく呟いた声は2人に届く事は無かったが、




…でも確かに伝わった気がした。