ヒミツの悪魔くん
「着いた」
その声に皆がゆっくりと顔を見上げた。
「うわぁ、予想以上ではないですか」
「…豪邸」
きらびやかな庭の花と噴水。
凛とそびえるライオンの像。
高級ホテル並みの家。
その場だけがなんだか違う場所に見えるような空間だった。
「流石というかなんというか…」
「…行くぞ?」
「お…おう」
2人はその景色に圧巻されながらも、屋敷の中へと足を進めた。
「おかえりなさい、星坊ちゃま」
「あぁ、陸。ただいま」
玄関の所で星の近くに寄って来たスーツの男。
どうやら星の専属執事のようだった。