ヒミツの悪魔くん


「大丈夫そうです」



陸の言葉に3人は素早く階段を上り、2階へと着いた。



もう一度陸に様子を見てもらいに行って、俺たちは動けるように準備をしていた。




階段近くの個室に隠れていた俺たちに足音が近づく。




「星坊ちゃん、ご無事で?」

「あぁ、どうだ?」

「何だかざわついている様子なので、このままでは難しいかと」

「…みたいだな」




陸が様子を見に行っていて個室での待機中、メイドや執事が何度かバタバタ通って行った。



このままでは見つかってしまう。




「わたくしが引きつけておきますので、その隙に3階まで行ってください」

「悪いな、陸」

「とんでもない、星坊ちゃん。どうかお気をつけて」

「あぁ、頼んだ」




“かしこまりました”と一言添えて陸がバタついているメイドたちを階段から引き離してくれた。




「よし、今だ」




3人は静かになったのと同時に3階への階段を上って行った。





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