ヒミツの悪魔くん
「ふざけんなはどっちだよ」
貴斗の顔からさっきの余裕が消えてる事に気づく。
「おま…」
「あさちゃんには…笑ってて欲しいんだよ。あんな苦しそうに……お前の所為で泣いてたんだろ?」
「~っ…」
貴斗の言葉に、力を入れていた拳がスッと解けた。
それを見て、貴斗は掴んでいた胸ぐらの拳にグッと力を込めた。
「…たとえ俺の側じゃなくても、あさちゃんが笑って居られる場所ならって思ったけど…」
「!」
貴斗は掴んでいた胸ぐらを開放し、星を真っ直ぐに見つめた。
「そうじゃないなら、あさちゃんは俺が貰うよ」
「…っ」
…あさを悲しませたくない、傷つけたくない。
そんなの俺だって思ってる。
だからこそー…