ヒミツの悪魔くん
慌てた様子の美緒に、あたしはビックリしながらも何があったのか事情を聞いた。
「どうしたの?美緒」
「あのね、裕大からの情報なんだけど、星くん…高熱出して寝込んでるんだって」
「えっ…?」
高熱?
「いや、だって昨日あんなにピンピンしてたじゃない」
「分かんない。裕大から“高熱で倒れた”ってしか聞いてないから」
美緒の言葉にどうしようかと悩むが、ハッ…と思いだす。
“あさが可愛いから”
…あんなふざけた奴、あたしには関係ないじゃない。
それに、あってまだ間もない他人。
「…あたしには関係ないよ」
「あさ!」
「心配なら美緒が行けばいいじゃない」
少し冷たいあたしの言葉に、美緒は真顔で答えた。
「裕大が嫉妬しちゃうもん」
「………」
ここ、笑って良いところなのかな。
なんて思いながら、あたしは美緒に“関係ないよ”と最後の念押しをした。
その次の瞬間だった。
美緒から衝撃の事実を聞いたのは…。