ヒミツの悪魔くん
第八章-ユメと大切な人-
「ここが、社長の部屋ですわ」
ゴクッ。
のどが渇く感覚。
怖い、けどー……
ー…よし、行こう。
「2人とも、ここまでで大丈夫です。後はあたしがやらなきゃいけない事だから」
「…そうか、なら扉の外で待っているよ」
「私たちが…ついてます」
「うん、ありがとう」
2人に小さく会釈をして、他の部屋とは違って少し煌びやかな扉をゆっくりと開けた。
部屋の真ん中にテーブル。
テーブルの両脇には高そうなソファー。
いかにも、社長室って感じだな。
ってかテレビじゃなくて現実とか。
「部屋から抜け出したと聞いていたが、自分からわざわざワタシを訪ねてくるとは。ー…とんだじゃじゃ馬だな」
「!」
テーブルの奥に大きなアンティークらしきディスク。
その椅子に人影。
ー…篠原社長。