ヒミツの悪魔くん
「でも“チャラい”とは思ってました!」
「そうですか、やはりあなたは星坊ちゃんの特別ですね」
「?」
「いえ、これは秘密にしておきましょう」
すごく気になるのですが!!
「こちらでお間違いないですか?」
陸さんの視線の先にはあたしの家があった。
あたしの気持ちなんて無視するかのように、家に到着してしまったようだ。
「はい、ありがとうございます」
陸さんにお礼を言って車から降り、玄関に向かおうとした時…
「あささん」
呼ばれて振り返ると、陸さんが車の窓を開けてこちらを見ていた。
「星坊ちゃんの事、ありがとうございました。あなたなら、坊ちゃんをお任せしても大丈夫なようですね」
そう言って、あたしにいつもの優しい笑顔を向けた。
「星坊ちゃんの事、頼みますね」