ヒミツの悪魔くん
「…父さんごめん、俺やりたい事があるんだ」
「そうか、だったら詳しく聞かないとな」
「うん」
母さん、天国でも心配かけちゃってたかな。
俺はもう大丈夫だよ。
「そうだ、ご飯でも食べながらにしようか」
「そうだね」
「星、今度連れてきなさい」
「へ?」
ふと、父さんを見ると母さんがいた時に見せていた優しい笑顔。
「彼女には悪い事をしてしまっているし、きちんと紹介してくれ」
「あ…あぁ!」
ずっと、ずっと願っていた。
大切な人を守れるくらいに強くなりたいと。
手を離すことなく、守れたらと。
もう、手を離さなくて…いいんだよな?
「父さん」
俺は決意を言葉に込めた。