ヒミツの悪魔くん
第九章-結末とミライ-
「あさちゃん」
校門で待っていると、ふと…名前を呼ばれた。
「!…貴ちゃん」
「元気そうで良かった」
声のする方へ振り向くと、駆けよる貴斗の姿があった。
「どうしたの、貴ちゃん。初めてだね?」
「あぁ、ちょっと様子見にね」
「ははっ、何それ」
「………(覚えて…無いよね)」
「?…貴ちゃん、なんか変」
「!…え…いや…」
じっとあたしを見つめる貴ちゃんに小さく首を傾げた。
「だ…誰か待っているみたいだけど…」
「あー、うん。ちょっとね」
「…中学生の彼氏?」
「んな!何でそんなこと知って…ってか、彼氏じゃないし」
「ふーん、そっか」
いたずらに貴斗が笑う。
も…もう、冗談か本気かわかんないじゃん。