ヒミツの悪魔くん
「言っとくけど、あの日アルコール類なんて飲んでないんだぞ。みんな未成年なんだし」
「え?でも…酔った…ような」
「あさ、合コンとか慣れてないだろ」
「!……初めて…です」
「あさのは場酔いだよ。典型的な」
「!…あたし、弱すぎ」
落胆するあさを横目に、星は話を続けた。
合コンが進む中、あさは酔った感じで狙われてた。
それを俺が邪魔してあさの近くに居座ってた。
帰るってなった時も“1人じゃ危なそうだから送ってく”ってことで俺があさをおぶって歩き出した。
『…家、どこなの』
『スゥ…スゥ…』
『………』
すっかり眠っちゃったあさはもう連れて帰れそうになかった。
そんな時…
ポッ…
『げっ、雨かよ』
途方に暮れている中、静かに雨が降り始めた。