ヒミツの悪魔くん



「言っとくけど、あの日アルコール類なんて飲んでないんだぞ。みんな未成年なんだし」

「え?でも…酔った…ような」

「あさ、合コンとか慣れてないだろ」

「!……初めて…です」

「あさのは場酔いだよ。典型的な」

「!…あたし、弱すぎ」



落胆するあさを横目に、星は話を続けた。




合コンが進む中、あさは酔った感じで狙われてた。



それを俺が邪魔してあさの近くに居座ってた。



帰るってなった時も“1人じゃ危なそうだから送ってく”ってことで俺があさをおぶって歩き出した。




『…家、どこなの』

『スゥ…スゥ…』

『………』




すっかり眠っちゃったあさはもう連れて帰れそうになかった。



そんな時…




ポッ…





『げっ、雨かよ』





途方に暮れている中、静かに雨が降り始めた。





< 201 / 216 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop