ヒミツの悪魔くん



「まぁ、俺的にはそういうのもありで合コン行ったし、あさの事も本当は少し下心…あったかも。でも、手出せなかったんだよね」

「…なんで?」

「多分、あさの事…本気で好きになり始めてたから」




いつもなら簡単に出来る事。



それが君だと難しくなる。



傷つけてしまう事が怖くなるんだー…。





「…そう」

「なに、嬉しいの?」

「な…違う…………少ししか」

「ははっ。ー……あさ」




少し、星が重たく口を開く。





「ほんとは俺達繋ぐものなんかなくて……言わなかったのは、それで少しでもあさを繋ぎとめられたらって思ったから」




忘れないようにと。



刻むようにと。





「…確かに、あの事がなければ星の事なんてすぐ忘れてたかも」





< 203 / 216 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop