ヒミツの悪魔くん



それを受け取ると、溢れ出る涙を拭き取った。




「…やっと、言えた。自分で離してしまった手をもう一度握れるなんて……思ってもみなかったよ」





そう言って星はあたしの手をギュッと握った。




あたしもだよ。



今、こうして星と居られて手を繋げてる事が




本当に“奇跡”みたいって思うよ。





「本当に、あたし星を好きでいてもいいの?」

「当たり前だ。ってか、他の男見る余裕なんてあげないけどな」

「ふはっ、中学生のくせに生意気」

「たいして歳は変わんないって」





うん、そうだね。




外見とか、歳とかじゃない。




全てが君でその君があたしはたまらなく愛おしいんだ。






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