ヒミツの悪魔くん



「…切れた」


…多分、あたしの番号を星に教えたのは美緒だ。


そんであたしのケータイに星を登録したのも美緒だろう。



それだったら納得がいく。


あたしはケータイを見つめながら小さなため息をつく。


けど、なんで掛けてきたの?





ー…あたしは、バカ?


違うでしょうが



“星くん、…親がいないんだって”



だって、苦しい時や寂しい時には誰だって1人は嫌。

誰かにすがっていたい。


その気持ちに、理由なんかいる?



あたしは直ぐ様、星のケータイに電話を掛けた。



< 21 / 216 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop