ヒミツの悪魔くん


待ち合わせの駅にはすでに美緒と裕大くんが待っていた。



「早いね、2人とも。まだ10分前だっていうのに」

「2人で少し早めに待ち合わせてお茶してたからさ。早く着いたの」

「そうだったんだ」



まぁ、相変わらずラブラブなこと。



少し羨ましいなんて思いながら、チラッと辺りを見回す。




星の姿はまだない、まだ来てないみたいだ。




そんなあたしに美緒が気付いた。




「そういえば、星君来ないね」

「まぁ、まだ少し時間あるしね」



美緒の言葉にあたしが腕時計に目を向けた時だった。




「あさ!それに裕大たちも!待たせてごめん」





パタパタと駆け寄る影。




声だけで星だとわかる。




久しぶりに聞いた声。



1週間よりもっと…長く会ってなかったように懐かしく感じた。



相当、会いたかったんだろう。




あたしは少し目をキュッと閉じて、顔を上げた。




「せ…」




久しぶりに見る星の顔。




けれどあたしの視界に飛び込んできたのは思いもよらない光景だった。






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