ヒミツの悪魔くん
校門のところに着くと、女子の大群。
訪問者がどこにいるかも見えないほどだった。
「どうする?あさ」
「ん~、じゃあ…」
あたしはスーッと息を吸った。
そして…
「あたしに、何か用ですか?」
少し張り上げた声に、周りが一度静まり返る。
あ…あちゃ~目立った(汗
あたしが苦笑いを浮かべた時だった。
「キミが、香坂 あさちゃん?」
「は…はい」
思いがけずに名前を呼ばれて、体がビクッと反応した。
親しげな感じの雰囲気に、囲っていた女子たちのヤジが飛ぶ。
ー…親しいってよりは、慣れなれしいです…。