ヒミツの悪魔くん
準備には早いかなって思ったけど、なんだかんだ準備には時間がかかりあっという間に夕方になった。
「奏さん、こっちの準備はオッケーっす」
「了解、明日歌嬢たちの方はどう?」
「大体終わりました」
「うん、じゃあ大丈夫だね」
奏さんたち道具組は、分担に分かれてどんどん準備が進んでいた。
問題はー…
「なに、これ…」
輪切りになった玉ねぎを見ながら、星が小さなため息をつく。
「ご…ごめん、切ったはずなのに…つながっちゃった」
「ある意味見事」
「うぅぅ~っ」
包丁さばきが綺麗な星に対し、あたしの切った物はまるで芸術。
星の上手さに圧巻だった。
く…悔しい。
というか、女子として負けた…。