ヒミツの悪魔くん
第四章-キケンな駆け引き-
女子側の意見、完全無視ですか。
それでも奏さんが楽しそうならいっか。
小さくため息を漏らすあたしに、美緒が小さな声で言った。
「…なんとなくだけど、奏さん…何か企んでる」
「へ?」
美緒の突然の言葉に、あたしは思わず目を丸くした。
「…んー、ただの女の勘だけど」
そう言って美緒は裕大君の所に駆けて行った。
お…女の勘は意外と怖いのでは…。
美緒の意味深な言葉に不安だらけのあたしをよそに、男性陣もサクッと賛成だったのか
。
盛り上げるためと“簡単な仕掛けをしてくるねー”と奏さんが颯爽と林の中に駆けて行った。
少しして戻って来た奏さんがちゃちゃっとくじを準備して、ペア決めが始まった。