ヒミツの悪魔くん


「じゃあ、コーラ♪」


ピッ。


誰かの指がコーラのボタンを押して、あたしのコップにコーラが注がれた。



「ちょっ…!!!」



振り向いた瞬間“何すんのよ!!”と怒りの声を飲み込むほどあたしは驚いた。




「あ…あんた!!!」

「星。…俺の名前は篠原 星だよ♪」



ニコッと可愛い笑顔を見せた星に、あたしはビクッと体を振るわせた。





…会っちゃった。


1番会いたくない奴に!!!




それはあの日、あたしが酔っ払って一緒にホテルに入った子…。




「な…なんでここに…」



動揺を隠しきれていないあたしに、星はフッと笑っていった。



「…あさは、何でここにいるの?」

「あ…あたしは友達に連れられて…」

「じゃあ、あれってやっぱりあさの事だったんだ♪」




なんだか嬉しそうにそう言った星に、あたしは呆然としていた。




“あれってやっぱりあさの事だったんだ”?



ま……まさか!!!!




< 9 / 216 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop