Perfume 第一章
4
矢城君だ
―「あっ陵?お前すぐ出れる?」
「…えっ…えっあっはい」
―「今から迎えに行くから用意しとけよ」
ブチッ
………………だから
用件言おうよ
なんとなく
なんとなく期待してしまう
急いで歯を磨いて
香水・ワックス・腕時計を忘れずに付けて
携帯と財布をデニムのポケットに突っ込む
靴下を履いて
階段を折りたころ
再び携帯が鳴る
矢城君からのメール[到着]
急いでスニーカーを突っかけて玄関を飛び出すと
通りの向かい側に寄せて停めてあるJeepの助手席から矢城君が顔を出している
運転席には…
あれ?
歩美さんだ
「陵君、久しぶり~」
「どーも…コレ、歩美さんの車?」
「かっけーだろ?」
後部座席に乗り込んだ俺を振り返って矢城君が言う
「うん」
矢城君って…歩美さんと付き合ってんのかな
気になったけど聞けずに車窓を眺める
ジリジリとアスファルトから陽炎が出て今日も暑くなりそうだった
「今日さ、こないだのメンバーで川沿いで、バーベキューだから」
「えっ」
じゃ鈴子さんも来るのかな…
オーディオからは心地良いレゲエが流れていて
やっぱり少しだけテンションが上がる
「あっ居る居る~あれだね」川沿い公園の脇道を下りながら歩美さんが指差す
「ほんとだ~あっもう火起こしてんじゃん」
車から降りて荷物を運ぶ
…んー?
…いねーじゃん、鈴子さん
キョロキョロあからさまに見渡してみてもやっぱりいなくて
おもいっきりがっかりしてしまう
さっきまで上昇していたテンションは奈落のどん底まで落ち込んでしまった
「陵!こっち手伝え!」
「…はい」
武本さんに呼ばれて軍手をはめる
武本さんからうちわを受け取って炭を仰ぐ
「…元気ないじゃん」
武本さんが呟く
「いえ、そんなことないすよっ」
慌てて笑顔を造る
「…なんかあったら言えよ?」
武本さんが本気で心配してくれてて申し訳なくなった
―「あっ陵?お前すぐ出れる?」
「…えっ…えっあっはい」
―「今から迎えに行くから用意しとけよ」
ブチッ
………………だから
用件言おうよ
なんとなく
なんとなく期待してしまう
急いで歯を磨いて
香水・ワックス・腕時計を忘れずに付けて
携帯と財布をデニムのポケットに突っ込む
靴下を履いて
階段を折りたころ
再び携帯が鳴る
矢城君からのメール[到着]
急いでスニーカーを突っかけて玄関を飛び出すと
通りの向かい側に寄せて停めてあるJeepの助手席から矢城君が顔を出している
運転席には…
あれ?
歩美さんだ
「陵君、久しぶり~」
「どーも…コレ、歩美さんの車?」
「かっけーだろ?」
後部座席に乗り込んだ俺を振り返って矢城君が言う
「うん」
矢城君って…歩美さんと付き合ってんのかな
気になったけど聞けずに車窓を眺める
ジリジリとアスファルトから陽炎が出て今日も暑くなりそうだった
「今日さ、こないだのメンバーで川沿いで、バーベキューだから」
「えっ」
じゃ鈴子さんも来るのかな…
オーディオからは心地良いレゲエが流れていて
やっぱり少しだけテンションが上がる
「あっ居る居る~あれだね」川沿い公園の脇道を下りながら歩美さんが指差す
「ほんとだ~あっもう火起こしてんじゃん」
車から降りて荷物を運ぶ
…んー?
…いねーじゃん、鈴子さん
キョロキョロあからさまに見渡してみてもやっぱりいなくて
おもいっきりがっかりしてしまう
さっきまで上昇していたテンションは奈落のどん底まで落ち込んでしまった
「陵!こっち手伝え!」
「…はい」
武本さんに呼ばれて軍手をはめる
武本さんからうちわを受け取って炭を仰ぐ
「…元気ないじゃん」
武本さんが呟く
「いえ、そんなことないすよっ」
慌てて笑顔を造る
「…なんかあったら言えよ?」
武本さんが本気で心配してくれてて申し訳なくなった