走り出せ、コスモス<前編>


「よし!」

先生は自分の机にあった紙にペンを走らせた。


「この文だったら、どんな訳になる?」


………



その後もいくつか例文を書いてくれて

丸でぐるぐる囲んだり

矢印を勢いよく引っ張ったりして 説明してくれた。


筆圧が強いのか、勢いなのか。

ペン跡がくぼんでた。



「あ… あぁー!!」


「納得!?」

「納得! すごい納得!!」

「よかった~」


やっぱりすごい
藤石先生…

超納得できた…感動~!


「先生ホントありがとうございました!」

「いえいえ、近年稀にみるいい質問でしたね」


いっぱい時間かけてくれて

私が本当に納得できるまで付き合ってくれて

一番いい説明の仕方を

一生懸命考えてくれて…

ホントに優しい先生。


優しいだけじゃ成り立たない、

実力も兼ね備えた先生。

すごい…







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