走り出せ、コスモス<前編>
「あの、先生…」
「ん?」
「よかったらその紙
もらってもいいですか…?」
だ だめかな
新しい紙に書くのに
その紙使う? かな
「え? うん…どうぞ
…汚いけど」
「ありがとうございます」
やった!!ゲット…!
先生は…これから
書き直しかなぁ
「あ、そこ!笑わない!」
「えっ 笑ってないっ!」
…こらえてたもん…っ!
「口が笑ってます」
ぶふっ
だって……っ
あんなすごい先生なのに
不注意で大変な目に遭わされて
なんか可愛いっていうか…
何だろう
尊敬する先生なのは間違いないんだけど
それだけじゃなくて
なんか
先生と話すのは
ちょっと楽しいかもしれない