走り出せ、コスモス<前編>
私は『なんでしょうか!!』って
目で訴えた。
すると彼は近づいてきて言った。
「もしかして、1‐3の人??」
「え…はい。」
「良かったら、名前聞いてもいい??」
「えと…吉風沙枝です。」
「そうだそうだっ!!」
???
何なんだこの人…?
なんっか…
失礼な態度
「あ、ごめん!
俺3年の田中っていうんだけど、1年にすごい可愛い子がいるって聞いたんだ。
1‐3の吉風さんって言ってたと思う!」
え
ええぇっっっ!!???
なんなんだ今日は。
褒め殺しデーか??
「えぇ…私じゃないと思います」
「いやいやいや」
彼、田中さんは
手を振って断固否定した。
なんだか照れ臭くて恥ずかしかったので、
テキトーに言って彼とはわかれた。
帰り道 夕日が正面にあたる
まぶし…。
そして今日の出来事を思い出す。
……私
もうちょっと自分に、
自信持っちゃっていいのかな…?