走り出せ、コスモス<前編>



月曜日

真緒ちゃんと一緒に登校して

一緒に教室に入る


あえから 私たちは

今まで以上にラブラブ



「ねえ奈々、明日部活休みだって」

芦原唯

バレー部のマネージャーで、隣のクラスの子

奈々ちゃんの親友


バレーは好きだけど練習が面倒だからって

マネージャーになったっていう、変わった子


「沙枝、田中先輩と仲いいんだね」

「え? なんで、唯

別に仲よくはないよ」

唯は私がただ一人 呼び捨てで呼び合う人

呼びやすいからってだけだけど


入学式の前

物品購入のとき 同じ教科書セットをつかんでて

なんだか仲良くなった


クラスは違ったけど

よく話したり 遊んだり

「この前2人でしゃべってなかった?」

「しゃべってたけど

別に仲いいわけじゃない と思う」

「そっか…」

唯は男っぽいとこあるけど、たまにこういう女子な顔をする



「田中先輩のこと好きなんスね

私のことは心配しないでいいよ~」


ニヤニヤしながらそういうと、「は!?違う!!」ってばしって叩いてきた。

痛い…


叩いたあと「ごめん!すんません!」って

すごい謝られた

土下座までし出した


私も… 唯に、だいぶ愛されてるみたい


無意識で叩いちゃったり

ふふ、いいねぇ、恋だねぇ…





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